秋って古着が似合いませんか?私ねこすけは、秋になると特にヴィンテージものが着たくなります。重ね着ができる分派手めな柄を取り入れたりしやすいし、何より古着の持つ独特な存在感が好きなんですよね。
今回は私が高円寺で出会ったヴィンテージブーツと、そのブランドについてご紹介していきます。
Justin(ジャスティン)について
ヨーロッパやアメリカのヴィンテージ古着を扱うお店でよく見かけるウエスタンブーツ。よく見てみると「ジャスティン」というメーカーが多かったりします。価格は1万円台前半くらいで手に取りやすく、デザイン的にもヴィンテージ感の強いブーツが多いです。ジャスティンとはどのようなブランドなのでしょうか?
ウエスタンブーツと言えばジャスティン
ブーツに印字されたロゴにも小さく書かれていますが、「ジャスティンブーツ」の創業は1879年。今や140年以上の歴史がある老舗メーカーです。
ジャスティン、実は日本語での情報が少ないんです。今回は本国の公式サイトを参考にしながら19世紀末のアメリカ・テキサスから歴史を見てみたいと思います。ジャスティンの歴史、まさにアメリカン・ドリームです。
1879年創業、老舗にして最大手
ジャスティンの創業者はハーマン・ジョセフ・ジャスティン氏です。革細工に興味を持ったハーマン氏は18歳でブーツ職人を目指し、たった5ドルを手に列車でテキサス州へ向かい、テキサス州でブーツ作りの仕事を学びました。
…ここまでで、すでに「アメリカン・ドリーム」な感じ、ワクワクしませんか…?
修行中、馬に乗るカウボーイ(牛飼い)たちの靴がボロボロなのを見たハーマン氏は、理髪店で場所を借りてブーツの修理事業を開始。事業は人気を集め、理髪店オーナーからも援助をもらったことで「ジャスティンブーツ」は誕生しました。
社が最初に作ったのは「レタンブーツ」という乗馬には向かない重いタイプのブーツでしたが、のちに複雑なステッチを施したり、カラフルな革や糸、シルバーのボタンを使用したりして、装飾的なブーツを作るようになっていきました。その後、映画スターや大統領のブーツもデザインするようになりジャスティンブーツは絶大な人気を誇りました。「ウエスタンブーツ」は元々カウボーイたちが生業のために履いていたもの。それが現在、装飾的なイメージを強く持つのは、ジャスティンブーツがその高いデザイン性で牽引してきたため、と言っても過言ではないのでしょうか。
ハーマン氏は、ブーツ上部にステッチの列を作ることで革の強度を増し、ブーツの型崩れや摩耗を防ぐという手法も生み出しました。1887年に妻アニーと結婚すると、ジャスティンブーツ社はカウボーイに向けたオーダーメイド事業を開始。その後息子たちも会社に加わり、アメリカ以外の国での販売も始めました。ジョセフ氏が亡くなった後も息子たちが事業を引き継ぎ、手作業に代わる機械の導入などを経て会社を成長させました。
More than 140 years later Justin Boots remains an icon within the western community.
140年以上経った今でも、ジャスティンブーツは西部社会の象徴であり続けています。出典:ジャスティン公式サイト
公式サイトにあるこの言葉が、ジャスティンブーツの歴史と功績を物語っている気がします。
TONY LAMA(トニーラマ)、CHIPPEWA(チペワ)を傘下に
ウエスタンブーツと言えば、日本ではトニーラマ、チペワの方が知られているかもしれませんが、ジャスティンブーツ社は1984年にはチペワ社を、1990年にはトニーラマ社を吸収合併しています。ウエスタンブーツの最大手となりましたが、1999年にはジャスティンブーツ社がバークシャー・ハサウェイ社の傘下に入り、現在はトニーラマ、チペワとは兄弟ブランドという関係になっています。
古着屋さんでウエスタンブーツをぜひチェック!
そんな歴史を持つジャステン。古着屋さんに行ったら、ぜひウエスタンを感じるブーツを手に取ってみてください!
カウボーイブーツ
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一般的にウエスタンブーツと言えばこの形。ステッチの装飾が特徴的ですね。履くだけで一気にノスタルジックなコーディネートが完成します。
レースアップブーツ
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ねこすけが愛用しているのがこちらのタイプ。細身のミディアム丈でいろんなボトムスに合わせやすい形です。フォルスタン(ギザギザカットのタン)は取り外すこともできるのですが、特にバイカラーのモデルではここがジャスティンらしい味を出していますよね。
ねこすけ愛用ブーツ
こちら、高円寺の古着屋さんで出会って以来、もう5年以上一緒にいる愛用ブーツです。
ヴィンテージ初心者だった私にとって、サイズぴったり/状態良好/合わせやすい色と形、の3つが揃ったこのブーツは100点満点でした。そして何より、柔らかい革で履きやすい!1日履いて2万歩歩いても大丈夫なブーツです。今ではたくさん歩く日のお守りのような一足です。
買う前は「外そうかな…」と思っていたフォルスタンも、結局5年ずっと付けています(メンテナンスの時は外します)。後から知りましたが、どうやら、ブーツ自体の革の擦れを防止する役割があるらしいです。
とにかく合わせやすい。スカートにもパンツにも合わせます。合わせ方によっては会社にも履いていけます。
3年くらい前にソール交換に出したとき店員さんに言われた、「いい革ですね。永く履いてくださいね」という一言が心に残っています。プロにお墨付きをもらえて、より強く「永く履こう」と心に決めました。
まとめ
今回はアメリカンヴィンテージ好きにしか伝わらない内容だったかもしれません…が、ヴィンテージって実はハードル高くない!合わせやすい!、そして歴史もおもしろい!ということが初心者さんにも伝わったらとてもうれしいです。ジャスティンのブーツが気になった方は、ぜひ古着の街・高円寺で探してみてくださいね。
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